神山高専(徳島県)を視察させていただきました

神山高専(徳島県)を視察させていただきました

10月22日、企業版ふるさと納税でも多額の寄付を集めておられる徳島県神山町に所在する神山まるごと高専を視察し、その教育への熱意と未来への構想に心から感動しました。


🚀「大人」として信じ、個性を伸ばす革新的な学び

神山まるごと高専は、全国に58校ある高専の中で4校目となる私立高専です。高校・大学の7年を5年間に凝縮し、一般的な高専教育に加えて、「テクノロジー、デザイン、起業家精神(アントレプレナーシップ)」を学びの柱に据えています。

授業は1コマ90分の単位制で、事業者が自由にカリキュラムを設計できるなど、既存の枠にとらわれない柔軟さが特徴です。ここでの学びは、単に「モノを作る力」を身につけるだけでなく、「自ら課題を発見し、モノをつくる力で解決する。そして社会に変化を生み出すことができる人」、すなわち「コトを起こす人」を育てることに主眼が置かれています。


💰学費は実質無償!起業家たちの熱い想い

給付型奨学金の充実で学費は5年間実質無償」という事実に驚きを隠せませんでした。これは、100を超える企業から約40億円の寄付を調達し、さらに110億円の基金の運用益(5%程度の運用で年間約5.5億円)で奨学金を賄うという、異例の取り組みによって実現しています。これは、経営メンバーである寺田さんらが数百社の企業を回り、「お金以外のサービス提供」も含めた協力を得た成果です。学生の「やりたい」を応援するためのチャレンジファンドも準備されており、まさに起業家たちの「未来への投資」が形になった場所だと感じました。


🏠寮生活とフラットな関係性

学生は寮で暮らし、「ここは小さな社会、あなたは大人」というスタンスのもと、学校や寮のルール作りにも参画します。スタッフは学生を「大人として信じ、『やりたい』を全力で応援」し、フラットな関係性を築いています。また、日常的に起業家がオフライン限定で神山を訪れ、学生と交流するなど、起業家精神を肌で感じる機会が豊富にあります。

透明性を担保するためにガラス張りの平屋で、町内の杉材を使った校舎や、地産地食にこだわった食事など、細部にわたるこだわりも印象的でした。

神山まるごと高専は、「βメンタリティ」で常に変化を恐れず、世界に通用する「Kosenというスキーム」をモンゴル、タイ、ベトナムなどへ輸出する基盤となる、未来志向の学び舎でした。視察を終え、この地から生まれる「コト起こし」の担い手が、日本の、そして世界の未来を変えていく予感に胸が躍りました。

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