「和倉温泉視察ツアー第2弾」を、株式会社river(以下、弊社)が和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会と共同で2026年3月10〜11日に主催いたしました。能登半島地震からの「創造的復興」に取り組む和倉温泉や能登半島の各所を巡り、その最前線で活動する人々から直接現状や活動を学ぶことを目的として開催し、14社18人が参加しました。
2024(令和6)年1月1日、震度6強の揺れが能登半島を襲いました。海岸の隆起、津波、ビルの傾倒。能登半島中部に位置する和倉温泉は、その復興を目指すこととなりました。
そこで目指されたのが「創造的復興」。単に震災前の状態に戻すのではなく、震災をきっかけとして、新たな和倉温泉の形を目指すのです。
それまで気付かなかった、あるいは目を背けてきた問題に向き合うために。掲げたコンセプトは「能登の里山里海を“めぐるちから”に。和倉温泉」。住む人と観光客を巡らせる。人的・金銭・自然資本を巡らせる。本ツアーでも、和倉温泉が能登半島観光のハブ機能となる未来を見据え、半島各地の被災地や観光地を巡りました。
まず向かったのは、輪島。日本有数の伝統工芸品「輪島塗」の工房も、能登半島地震の影響を受けました。WAJIMANURI VILLAGEでは全10のトレーラーハウスで、職人による生産風景から販売までを楽しめる拠点となっています。

▲トレーラーハウスは東北から回してもらったという
しかし当事者の方の話を聞くと、輪島塗が直面する一番の課題は後継者不足。職人になる若者が少なく、100を超える工程の中でも偏りがあります。
さらに、食洗器の普及が進む中で、対応していない輪島塗の需要が低下しています。参加者からは、輪島塗をどう売るかを中心に、活発な質疑応答や議論が行われました。
トレーラーハウスを後に、車で10分。能登半島を代表する観光地の一つだった輪島朝市は、今や「夢の跡」。能登半島地震に起因する火災により、200棟以上・約5万平方メートルが焼失しました。隆起で広がった土地も見え、今もなお残る被害の甚大さを目撃しました。

▲輪島朝市は夏草すら見られない更地になっています
続いて訪れたのは珠洲エリア。
白米千枚田は「国の文化財名勝」に指定されている観光スポットですが、能登半島地震と2024年9月に発生した奥能登豪雨の大きな影響を受けました。現在は修復のさなかにあります。

▲天気がよく、遠く離れた島々も望めました
ほどなく走ったのが絶景海道。現在は工事中ですが、完成すれば日本海の絶景を車窓から楽しめるようになります。
ちなみに、空港から各地をバスで巡りましたが、半島ならではの道路復旧の難しさから、移動中には未舗装の道に揺られる場面もありました。半島であることから、道路工事を一方から進めることしかできず、さらには水道工事との兼ね合いもあり、工事に特に時間がかかるそうです。

▲特に歩道は修復途中の箇所も多く見られました
続いて訪れたのは金蔵地区。ここでは記念樹を通じた森林再生・地域振興を行う取り組み「Present Tree」が実施されています。弊社もこの取り組みに賛同しており、その活用による復興支援の可能性について、参加者らと議論しました。

▲手入れされた森林に驚く参加者も
金蔵から車で1時間。訪れたのは、曹洞宗の大本山・總持寺祖院のある輪島市門前町。ここでは地域拠点となるランドリーカフェ(カフェを併設するコインランドリー)の建設が進んでいます。これも建設費高騰に併せた寄附を募っています。

▲木造の基礎にコンテナで作られた仮設建物
宿泊した旅館「のと楽」を発ち、朝は和倉温泉の現状を見学しました。
同館は特に早く再開したもので、他の旅館は多くが解体中でした。特に著名な旅館「加賀屋」も解体が必要ですが、その作業に入れない状態でした。そのため、観光客はほとんど見られません。

▲傾く加賀屋
一方で観光拠点も生まれています。「わくらす」は2025年7月にオープンした復興まちづくり拠点で、1月までに累計1405人が来場しました。次へのステップも着実に進み始めています。

▲観光客からのメッセージも

まず参加者各自の活動紹介と振り返りを行い 、協議会の方から「和倉温泉創造的復興まちづくりビジョン」の解説を受けました 。
その後、参加者が①事業会社の連携②観光③街づくりの観点に分かれ、和倉温泉復興のアイデアを出し合いました。①では各社が持つサービスの活用法を、②では祭りを軸にした復興を、③は復興における経営的視点についてそれぞれ話し合われました。
今回のツアーは第2弾でしたが、この半年間でも状況が刻一刻と変化していることを体感できました。そのため今後も継続して視察ツアーを開催したいと考えています。
次回の開催は10月を予定しております。決定次第、本サイトにてお知らせいたします。今回参加していただいた方も、初めての方も、ご関心を持っていただけましたらぜひご応募ください。
第1回の様子はこちら